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相続土地国庫帰属制度とは?利用条件や手続きの流れも紹介

☆不動産売却☆

さいとう 。

筆者 さいとう 。

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「相続したけれど使い道がなく、管理や処分に悩んでいる土地はありませんか?」今、そうしたお悩みを抱える方に活用され始めているのが「相続土地国庫帰属制度」です。要件を満たすことで不要な土地を国が引き取ってくれるこの制度は、2023年に施行され、関心を集めています。この記事では、どのような土地が対象となるのか、申請の流れや費用まで、制度の基本とポイントをわかりやすく解説します。これから土地の処分を検討する方はぜひご一読ください。

制度の基本と利用条件について

相続土地国庫帰属制度は、相続または遺贈によって土地の所有権を取得した相続人が、一定の要件を満たせば、不要な土地を国に引き渡し、国庫に帰属させることができる制度です。近年、遠方にある土地を管理する負担や活用しづらい土地の相続が増え、所有者不明土地の発生を防ぐために創設されました。

本制度を利用できるのは、「相続または遺贈で土地を取得した相続人」に限られます。共同相続や共有の土地も、すべての共有者が連名で申請することで利用できます。一方、生前贈与や売買で取得した場合、法人が取得した場合には対象外ですのでご注意ください。

以下の表に、対象者と対象外の取得方法をまとめています。

取得方法対象となるか備考
相続による取得対象遺産分割による共有も可(共有者全員で申請)
遺贈による取得対象遺言による取得も可
生前贈与による取得対象外相続等による取得とは認められません
売買等で取得対象外取得の理由が相続・遺贈である必要があります

国に引き渡せない土地の要件(却下事由と不承認事由)

相続土地国庫帰属制度を利用する際、まずは「却下事由」に該当しないか、次に「不承認事由」に該当しないかを確認することが必須です。以下に整理してご紹介します。

区分 主な事由 説明
却下事由(申請時点で不可) 建物あり 土地に屋根や壁などを備え定着した建築物がある場合、申請自体が認められません。
却下事由 担保権・用益権設定あり 抵当権や地役権、賃借権などの権利が設定されている土地は申請不可です。
却下事由 境界不明・汚染など 境界があいまい、所有権の帰属が不明、または有害物質による汚染があれば申請は却下されます。
不承認事由(審査中に対象外) 崖地(勾配30度以上・高さ5m以上) 擁壁などを要するような崖があり、過剰な管理費用・労力が必要と判断される土地は不承認です。
不承認事由 地上・地下の有体物 廃屋や車両、枯れ木、地下の基礎・浄化槽などがあり、管理や処分を阻害する場合は不承認となります。
不承認事由 通行困難・第三者妨害 袋地で公道に出られない、または不法占拠や排水被害がある場合は不承認対象です。

ご自身の土地が該当するかどうかを簡単に判断できるよう、以下のチェックポイントをご活用ください:

  • 建物や権利関係が明確かどうか(登記簿や現地の状況から確認する)
  • 土地の地形に危険や管理困難な要素がないか(崖、擁壁など)
  • 現地に放置物や地下構造物がないか(廃車、旧井戸、基礎等)
  • 袋地・通行困難箇所、第三者の使用・妨害がないか(近隣対応も含め確認)

これらの要件に該当しないことが確認できたら、申請の第一段階(却下事由)のハードルはクリアできますが、審査の過程で「過分な費用・労力が必要」と判断される要素がないか、慎重に見極めることが重要です。

チェックリスト

項目確認内容
建物の有無現地に建築物がないか。
権利関係担保権・賃借権などが設定されていないか。
地形・傾斜崖や高低差が管理を困難にしていないか。

このチェックシートを元に、ご自身の土地の状況を整理し、申請の可否を予備確認することが可能です。当社ではこうした制度の適用可否のご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

費用(審査手数料と負担金)の仕組み

相続土地国庫帰属制度を利用する際には、主に「審査手数料」と「負担金」の2つの費用が必要です。

まず、申請時には審査手数料が必要となります。この費用は土地一筆ごとに14,000円で、申請書に収入印紙を貼って納付します。不承認や却下になった場合でも返金されません。

次に、承認後には「負担金」の納付が必要です。これは国に引き渡された土地の管理に必要な10年分の標準的管理費用相当額として算出されます。土地の種類ごとに基準額が異なり、宅地・農地・その他(雑種地等)は原則一律20万円ですが、市街化区域や用途地域にある宅地・農地は面積に応じた算定となります。一方、森林については面積に応じて算定されます。

費用項目内容
審査手数料土地一筆あたり14,000円
負担金(原則)宅地・農地・その他:一律20万円/森林:面積に応じ算定
負担金(例外)市街化区域等の宅地・農地:面積区分によって算定

たとえば、市街化区域にある宅地300㎡の場合、以下の計算で算定されます。300㎡×2,250円+343,000円=1,018,000円(1,000円未満切り捨て)です。

また、複数の土地(隣接・同一区分)をまとめて申請する際には、合算して一筆として負担金を算定する特例があります。この場合、例えば隣接する宅地2筆を一体として計算することで、合計額が大幅に軽減されるケースもあります。

申請の流れと相談先について

相続土地国庫帰属制度を利用する際の手続きの流れと、相談先についてわかりやすくご案内いたします。

まず、ステップとしては以下のようになります:

ステップ内容ポイント
1. 法務局への相談手続きの開始として、事前予約のうえ法務局(本局)で相談を受けます。対面・電話・ウェブ相談が可能、相談は30分以内です。予約は「法務局手続案内予約サービス」などを利用します。
2. 必要書類の準備相談時に提示・提出する相談票、チェックシート、登記事項証明書、地図・公図・測量図、写真などを準備します。遠方の場合は資料を郵送して相談するウェブ・電話相談も可能です。
3. 承認申請の提出相談の結果、申請する場合は承認申請書や図面、写真、印鑑証明書などを揃えて法務局本局に提出します。審査手数料(1筆14,000円)の収入印紙を貼付し納付する必要があります。
4. 審査と実地調査法務局が書類審査を行い、必要に応じて現地調査が実施されます。却下や不承認事由がないか厳正に判断されます。
5. 負担金の納付と所有権移転承認後、負担金の通知が届いた日から30日以内に納付し、所有権が国へ移転します。支払いが遅れると承認効力が失われ、再申請が必要となります。

相談時に必要な具体的な資料は以下のとおりです:

  • 相続土地国庫帰属相談票
  • 土地の状況に関するチェックシート
  • 登記事項証明書または登記簿謄本
  • 地図、公図、地積測量図、測量図面など土地の形状や境界がわかる図面
  • 写真(土地全体や現況が分かるもの)
  • 固定資産税評価証明書や納税通知書(任意)

相談先は、申請予定地の所在地を管轄する法務局・地方法務局(本局)の不動産登記部門です。支局や出張所では相談・申請の受付ができませんのでご注意ください。遠方で相談が難しい場合は、お住まいに近い本局でも相談が可能です。

相談は事前予約が必須で、対面、電話、ウェブのいずれかを選択できます。ウェブ相談は資料事前送付が必要な場合があります。相談時間は1回30分までで、それを超える場合は改めての予約が必要です。

まとめ

相続土地国庫帰属制度は、相続や遺贈で取得した不要な土地を国に引き渡すことができる新しい仕組みです。申請には一定の条件や費用がかかりますが、所有の負担から解放される選択肢として注目されています。また、却下や不承認となる土地の要件もしっかり確認することが大切です。申請の流れや必要書類も整理しておくことでスムーズな手続きを実現できます。土地の処分に悩んでいる方は、気軽に専門家へ相談し、最適な方法を見つけてください。

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